世界が変わる瞬間を見届けろ@半額サポート+

今回はソフトバンクから発表された半額サポート+について書いていきたいと思います。大半の人がこのプランを見て、ソフトバンクの新プランなんだろうなとか、最近の総務省規制のなんとかなんだろうなぁっていう程度にしか感じていないのではないでしょうか?

もしもこの半額サポート+が許されるのであれば、それは世界が変わる瞬間なのです。今回は規制と規制の間を抜く天才たちの話。

それでは本編行ってみましょう!!

 

そもそも半額サポート+とは

48回払いで購入し、25ヵ月目以降の買い替え時に旧機種回収で最大24回分の旧機種の分割支払金・賦払金のお支払いが不要になるプログラムです。月々の機種代金の合計(頭金は対象外)の最大半額が支払い不要となります。旧機種は、当社指定の回収・査定条件を満たす必要があります。旧機種が査定条件を満たさなかった場合、20,000円(不課税)のお支払いが必要です。一部対象外機種があります。プログラム利用料390円/月(不課税)がかかります。

https://www.softbank.jp/mobile/campaigns/list/hangaku-support-plus/

 

そもそも最近新プランが多い理由はなにか

答えを言うのであれば最近総務省がセット販売はNGだと言い始めているからに過ぎない。海外を見て安いのではないか、日本も安くしろとガラケーのおっさんたちが作っている&政治家がこういう風に言ってくださいとシナリオを渡されるような有識者会議が定める法律なのだが、元をただせば確かにセット販売は抱き合わせ販売のようにも見えるのでここをただしていこうという明確な意思の表れなのかもしれない。

 

今まではなぜOKだったのか

この議論をするには歴史を語らないといけないのではないだろうか。10年前、下手をしたらもっと前の販売手法としては機種と回線が完全セットになっているプランが主流だった。docomoではベーシックコース、auではフルサポートプランなどの名称で機種購入時に2年間の継続契約を約束すれば2万円~3万円の値引きをいきなり行うというものだ。ちなみにこの当時分割と言う概念はなかった。その代わり分割に似たような金額がプランの中に追加されている為、一括0円で購入をしているが実際には高いというのが基本姿勢。この完璧に分けれれていない形が第一携帯なのである。もしも詳しく調べたいのであれば、Wikipediaにて「au買い方セレクト」を見ていただくと分かりやすいと思う

当然この売り方にはストップがかかる。今と同じような規制規制規制…。この抜き道を作ったのがソフトバンクの月々割。購入の仕方を機種代金を分割で払うことを前提に月々「プランから値引く」という手法をとる。確かにプランをトリガーにして、機種に対して直接値引きを行うことがあるのがフルサポートであり悪だったが、機種をトリガーにしてプランに対して間接値引きを行うことは規制の対象ではなかったのだろう。プランと機種をセットにしてみてみるなら、機種代値引きにはなりえるが、機種だけに焦点を当てると機種代値引きではなくプラン代値引きの為に問題ない。この考え方が2006年に広がり、各社ベーシックから分離プラン(笑)のバリューコース、auでいうのであればシンプルプランに移行をして15年の月日がたつ…。

 

総務省の憎しみは続く

分離プランをやりましょうと言っていたはずの総務省だったが、規制を抜けられて現在に至る。何度も願ったり、何度も規制をかけたが意味をなさなかった。憎しみは続いた結果興味は薄れてきたのだろう。15年放置した。でもヤラレタ感が漂っていた人たちは多かったのではないだろうか。現在の規制の根本は憎しみだけなのではないだろうか。

 

歴史が変わる瞬間を見届けろ

前身の半額サポート

今回の主題になるが、半額サポート+は世界を変える布石になりえると考えている。半額サポート+には前身となる半額サポートというサービスがあった。48分割の購入手法と、24回以降の残価リセットの状況などはすべて一緒なのである。と言うか違いがほぼない。ただそこの違いを読み解くとソフトバンクの天才さと歴史が変わる意味が見えてくるだろう。

 

前提条件に目を向けろ@各社の盲点

今回の半額サポート+の特徴は回線契約の有無にかかわらず、対象機種を購入できる新しいプログラムである。今回の規制論点は機種代金とプランの分離であり、ソフトバンクならソフトバンク回線と一緒に売る時の規制に過ぎない。端末購入をするときに家電量販店で機種を買ったら値引きされたことが規制になるのであればポイントプログラムは規制対象かと言われると違うのがわかってくる。家電量販店で買うときにはそもそもとして回線契約を考えていないからである。もしも半額サポート+が許されるのであれば、キャリアショップにて半額支援をする販売をしていますよ。と言うだけのものであり、ある意味物販なので規制をかけづらい。考えてほしい。そもそも物販なのである…。

 

auとdocomoは…。

販売手法に関していうのであれば、この半額サポート+が出る前は規制の中でどうやって戦うかしか考えていなかったと思われる。例えばdocomoは3年分割しかしないと話をしてみたり、2万円までの値引きをどうやって活用するかを考えたり、更にはプランで縛るという名のもとに、プライスリーダーになるべくauはネットフリックスプランをつくったり、使い放題プランを拡張したりして複雑化させた。機種で縛れないのであればプランで縛りたいのはわかるが複雑化させるのはやめてほしく、結果的に安くないのは目に見えてわかる状況だった…。

 

もしも規制されないのであれば戦いは後10年続く

今回の半額サポート+が規制されないのであれば、逃げ切ったのであれば、前回の分離プラン(笑)の月々サポート、毎月割、月々割と同じ結果になり規制は無いに等しくなる。世界は10年変わらなく、今まで通りMNPで純増を増やしながら攻撃は最大の防御の状況が続くのではないだろうか。結果的にdocomoの人数はじりじりと減っていくのであればそれはそれで均等化していいのかもしれない。

 

この10年の販売手法は本当にダメだったのか

この10年の購入手法が糞だったと思うのであれば今一度恩恵を考えてほしい。iPhoneが世界で最も安く買えたのは日本だったり、これだけフラグシップモデルを庶民が買える状況なのはキャリアのおかげなのだ。シムフリーが主流ではない理由はキャリアがいきなりなくなる怖さもない為にキャリア分割ができるからだし、ポストペイドがプリペイドより多い理由も同様であり発展途上国のシムフリー&プリペイド価格を見習う必要は絶対にない。月々にしてみたら高く感じることもあるだろうが、今一度この10年間でケータイ電話やスマートフォンで遊んできた楽しさを思い返してほしい。今後機種が高いからケータイ変えないよ、機種が高いから親からのお下がりね。機種が高いから2年前の端末を中古で買ってきた。など購入の楽しさを体感できないような家庭環境にはなってほしくないと望む。目をキラキラさせながらケータイを買い替えていた時期を思い返してほしいものだ。変わるということはこの10年を否定する事になるのであれば、分からないだけではなく、憎しみだけではなく、しっかりと変わることに全員が目を向けてほしいと切に願う。

なか卯さん
  • 10年近くモバイル業界で働いていたが、職業を「牛丼屋」と偽り活動をしている。某大手企業や、某キャリア使い放題サービスの担当者より「なか卯さんという存在」を内部資料として使われ、所属店舗はメッカのように崇められる不思議な経歴を持つ。元々はWindowsPhoneの写真をSNSなどに投稿して旅をしていた。初めて使ったスマホはW-ZERO3。

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